活字書体をつむぐ

Blog版『欣喜堂立志篇』/『欣喜堂而立篇』

10-1 和字書体「あけぼの」のよりどころ

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原資料:『和漢朗詠集』写本(藤原公任撰、1013年?、御物・粘葉本)

奈良時代の貴族社会の知的活動は、中国の古典を読み漢文を作ることが中心だったが、894年に遣唐使が廃止されて中国文化の受容がとだえると、わが国独自の文化の発達がみられるようになった。これを国風文化という。

和字(ひらがな)の成立によって貴族たちの間に和歌への関心がうまれ、和歌による社交が流行し始めた。その中心は和字の成立であり、和語と和文で作られた国文学が平安時代の文化の機軸であった。

紀貫之土佐日記』は和文の文学作品の先駆となり、紫式部源氏物語』や清少納言枕草子』などの国文学の傑作が生まれた。『古今集』や『和漢朗詠集』などの写本が多く残されており、多くの能書家が活躍したことがうかがえる。

行成の子孫によって継承された書法の流派を「世尊寺流」という。御物・粘葉本の『和漢朗詠集』は素直で明るく、平安中期を代表する書風である。

 

活字書体「あけぼのL」

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