活字書体をつむぐ

Blog版『活字書体の収穫祭』

[和字]01 和字ドーンスタイル

01-6 和字書体「にしき」のよりどころ

原資料:『Book of Specimens』(平野活版製造所、1877年)より「第三號」ひらがな活字 本木昌造(1824—1875)は、1870年(明治3年)、武士への授産施設や普通教育の施設として新街新塾を設立、その一事業として、新街活版製造所を併設した。同年、小幡正蔵…

01-5 和字書体「あおい」のよりどころ

時代背景 大鳥圭介(1832–1911)は、幕臣、官僚、外交官である。岡山藩の閑谷学校、緒方洪庵の適塾、江川英敏の塾で学ぶ。開成所洋学教授として幕府に用いられ、ついで歩兵指図役頭取に登用される。 そのころ江川氏の私塾・縄武館において、独自の活字をもち…

01-4 和字書体「さきがけ」のよりどころ

時代背景 伴信友〔ばんのぶとも〕(1773–1846)は江戸後期の国学者で、本居宣長没後の門人である。平田篤胤〔ひらたあつたね〕もまた本居宣長没後の門人と自称(あくまで自称)している。伴信友が歴史の研究、古典の考証にすぐれていたのにたいし、平田篤胤…

01-3 和字書体「ひふみ」のよりどころ

原資料:『神字日文伝』(平田篤胤著、1824年) 『神字日文伝』は、上巻、下巻、付録からなる。1819年(文政2年)に成立した。漢字伝来以前に日本に文字が存在したと主張する。『神字日文伝』には一字一字が独立したひらがながみられる。もともとの版下は書…

01-2 和字書体「うえまつ」のよりどころ

時代背景 『字音假字用格』が「カタカナ文(楷書漢字+カタカナ)」であったのに対して、「新しいひらがな文(楷書漢字+ひらがな)」の代表として本居宣長の『古事記伝』(1790–1822)を取り上げたい。 本居宣長記念館には『古事記』版本書き入れ、『古事記…

01-1 和字書体「もとい」のよりどころ

時代背景 和字書体の歴史を辿ると、おもに文芸書をしるした「ひらがな文(和様漢字+ひらがな)」の系統と、おもに学術書をしるした「カタカナ文(楷書漢字+カタカナ)」の系統がある。前者は欧字書体のイタリック体もしくはスクリプト体に相当し、後者はロ…

01 和字ドーンスタイル

和字書体の歴史とは、おもに文芸書をしるした「和様漢字+ひらがな」の系統と、おもに学術書をしるした「楷書漢字+カタカナ」の系統がある。前者は欧字書体のイタリック体もしくはスクリプト体に相当し、後者はローマン体に相当するものと考えられる。 この…