活字書体をつむぐ

Blog版『活字書体の総目録』

[欧字]06 イタリック体

06-2 欧字書体「K.E.Cygnus-MediumItalic」のよりどころ

原資料:『遠近法の書』(ジャン・クーザン著、1560年代) チャンセリー・バスタルダ活字は、フランスにおいては「イタリアの」つまり「イタリック」と呼ばれるようになった。このイタリック体活字を、さらに完成に導いた人物が活字製作者ロベール・グランジ…

(参考)現在のデジタルタイプから 06

Blado Ludovico Degli Arrighi, Stanley Morison, 1923 (Monotype) 「ブラドー」は、1526頃に制作されたアルダス・マヌティウスとルドヴィコ・デリ・アリッギの活字に基づいて、1923年にスタンリー・モリソン(1889-1967)によって復刻されたイタリック体で…

06-1 欧字書体「K.E.Libra-Medium」のよりどころ

原資料:『Vita sfortiae』(1539年) ヒューマニストのあいだで流行していたチャンセリー・バスタルダを、はじめて金属活字として鋳造したのがヴェネチアの印刷人アルダス・マヌティウス(1449−1515)と、活字父型彫刻師フランチェスコ・グリフォ(1450?−1518…

06 イタリック体

チャンセリー・カーシヴはローマ教皇庁に勤める書記官が様式化したルネサンス期の書法である。チャンセリーとは教皇庁と教会とをむすぶ通信機関である「教皇庁尚書院」をさすことばで、カーシヴとは筆記体をあらわす。すなわちチャンセリー・カーシヴは書記…