活字書体をつむぐ

Blog版『活字書体の総目録』

[漢字]01 宋朝体

01-5 漢字書体「七夕」のよりどころ

原資料 『唐確慎公集』(中華書局、1921) 1916年に丁善之と丁輔之の兄弟が聚珍倣宋版活字を製作し、丁輔之によって聚珍倣宋印書局が設立された。聚珍倣宋印書局は1921年に中華書局に吸収合併され、そのさいに聚珍倣宋版活字の権利も中華書局に譲渡された。 …

01-4 漢字書体「陳起」のよりどころ

原資料:『南宋羣賢小集』(1208−1264年 陳宅書籍鋪) 南宋の首都であった臨安城中の棚北大街には多くの書坊が建ち並んでいたといわれるが、そのなかでも陳起(生没年不詳)による陳宅書籍鋪が刊行した書物が注目をあびた。「臨安書棚本」とは、狭義には陳宅…

01-3 漢字書体「麻沙」のよりどころ

原資料:『音註河上公老子道経』(1193—1194年 台湾・国立故宮博物院蔵) 『老子道経』の注釈書としては、魏の王弼〔おうひつ〕(226—249)による『老子道徳経注』と、漢の河上公〔かじょうこう〕によるものとされる『老子河上公注』がある。 麻沙鎮で出版さ…

01-2 漢字書体「龍爪」のよりどころ

原資料:『周礼』(1163—1189年 静嘉堂文庫蔵) 『周礼』は中国の儒教教典のひとつである。周王朝の官制を天地春夏秋冬の六官に分けて記述したものである。六官とは冢宰〔ちようさい〕・司徒・宗伯・司馬・司寇〔しこう〕・司空であるが、そのうち冬官は失わ…

01-1 漢字書体「西湖」のよりどころ

原資料:『姓解』(1038年−1059年 国立国会図書館蔵) 『姓解』は伝本の稀な北宋刊本の中の一つである。中国古来の姓氏2,568氏を、170部門に分けて配列し、姓の起源・著名人・掲載書をあげ、発音をしるす字書となっている。 『姓解』は中国にも所在を見ない…

01 宋朝体

中国・宋は、後周の節度使(軍職)であった趙匡胤〔ちょうきょういん〕が、後周のあとを承けて960年に建国した。忭京〔べんけい〕(開封〔かいほう〕)を都とし、文治主義による君主独裁制を樹立した。 1129年、金の侵入により江南に移り、都を臨安に置いた…