活字書体をつむぐ

Blog版『活字書体の総目録』

01-4 和字書体「さきがけ」のよりどころ

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原資料:『仮字本末』(伴信友著、三書堂、1850年

『仮字本末』は、伴信友(1773—1846)の遺稿をその子信近が校訂し、長沢伴雄(1806—1859)の序を添えたうえで、江戸・大坂・京都の書肆から刊行された。刊本は上巻之上、上巻之下、下巻、付録の合計四冊からなっており、朝鮮綴で薄紺色無地の表紙がつけられている。

伴信友は、江戸後期の国学者である。若狭小浜藩士で、号を事負〔ことひ〕という。幼くして伴信冨〔のぶまさ〕の養子となる。江戸に出て小浜藩校「講正館」に学ぶ。本居宣長の著書を読んで感激し入門を決意したが、入門の願いがとどいたのは宣長が亡くなったあとのことだった。信友は歴史の研究、古典の考証にすぐれた業績を残している。

 

活字書体「さきがけM」

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