活字書体をつむぐ

Blog版『活字書体の総目録』

02-3 和字書体「かもめ」のよりどころ

f:id:typeKIDS_diary:20140821213946j:plain

原資料:『内閣印刷局七十年史』(内閣印刷局、1943年)

印書局は明治5年9月に創設されて、はじめは太政官正院の中におかれていた。明治7年に工部省製作寮所管の活版所(勧工寮が明治6年11月に廃止されて製作寮の所管に移る)を移管併合して、明治8年に大蔵省紙幣寮に属することになった。1877年(明治10年)4月、大蔵省紙幣局となったときに、紙幣局活版部で『活版見本』が発行されている。ここにみられる五号ひらがなが『内閣印刷局七十年史』の本文で用いられた書体の源流だと思われる。『内閣印刷局七十年史』の本文に用いられた和字書体は、明治前期の典型的な書風といってもいいのではないだろうか。

 

活字書体「かもめM」

f:id:typeKIDS_diary:20150712094733j:plain