活字書体設計1

[活字書体をつむぐ]日本・中国・欧米の書写と印刷の歴史に育まれた書体をまとめています。

0-3 「やまと」の系譜

和様とは日本風の書体のことで、本来はひらがな漢字混じり文で表記されており、漢字・ひらがなをふくめて「和様」なのである。とくに和字(ひらがなとカタカナ)を「やまと」ということにする。

 

真仮名(万葉仮名)の成立

漢字をかりて音節文字として使用した臨時の文字を「仮名」というが、真書(楷書)でかいたとき「真仮名」あるいは「万葉仮名」という。奈良時代には、日本語の文法に従いもっぱら真仮名(万葉仮名)・和語だけで書かれた文章様式である「仮名文体」で書かれた。

 

草仮名への変化

真仮名(万葉仮名)は真書(楷書)で書いたものであるが、これを草書でかいたものを「草仮名」という。その初期資料としては、867年(貞観9年)の『有年申文』がある。

 

ひらがなの成立

平安時代初期には、草仮名をさらに書きくずして「ひらがな」が成立した。ここにいたって、真書の借用、草書の借用といった段階を脱して、新しい文字体系としての「ひらがな」が確立した。日本語の文法に従い、ひらがな・和語を主として、わずかに漢字・漢語をまじえることのある文章様式を「和文体」といい、この系統の文章を「和文体系統」という。