原資料:『河岳英霊集』(1878年、中国・国家図書館蔵)
中国・同治年間(1862−1874)に設立された官書局によって刊行された刊本は、おもに考証学と碑学の研究者によって主導されたので、文章の考証も厳格におこなわれた。
その牌記には、碑文などに印された篆書や隷書が使用された。牌記の内容は、その書籍の刊刻年代、刊刻人、刊刻地、版本の伝承、底本の由来などを記述するものが多いそうだ。
集大成的な清代の牌記資料集である『清代版刻牌記図録』(国家図書館古籍館 編、2006年、北京・学苑出版社)所収の 『河岳英霊集』には素朴な隷書体が使われている。
活字書体「月光」