活字書体をつむぐ

日本・中国・欧米の書写と印刷の歴史に育まれた書体をまとめています。

[漢字]11 呉竹体/銘石体

11-1 『座右之友』(東京築地活版製造所、1895年)より「五號ゴチック形文字」

19世紀の呉竹体の見本としては、『座右之友』(東京築地活版製造所、1895年)の86ページに掲載されている「五號ゴチック形文字」がある。20世紀の呉竹体に比べるときわめてシンプルで、棒のようなもので書いたイメージがある。 この「五號ゴチック形文字」に…

11 呉竹体(19世紀)

一般的にはゴシック体とよばれ、明朝体、安智(アンチック)体とともに、現代日本語書体における主要3書体としたい書体である。しかしながらゴシック体とは西洋からの外来語であり、漢字書体には不似合いに思われた。中国では、黒体としているようだがピン…

3-1 「王興之墓誌」(341年)、『王興之妻宋和之墓誌』(348年)

「王興之墓誌」(341年) 『王興之墓誌』は1965年に南京市郊外の象山で出土した。王興之は王羲之の従兄弟にあたる。この墓誌銘の裏面には、王興之の妻であった宋和之の墓誌すなわち『王興之妻宋和之墓誌』(348年)が刻まれている。 「王興之墓誌」や「王興…

銘石体

銘石体漢王朝のあとに中国を統一したのは晋王朝であるが、三国時代と南北朝時代にはさまれて、我々の意識の中では埋没しているようだ。 東漢の滅亡後、280年の晋の統一まで、魏・蜀・呉の三国が天下を三分し、互いに抗争した時代を「三国時代」という。晋は…