活字書体設計1

[活字書体をつむぐ]日本・中国・欧米の書写と印刷の歴史に育まれた書体をまとめています。

[和字]09 ひのもとのかなめ

(参考)『小學國語讀本 巻八』(文部省、1939年、東京書籍)

『小學國語讀本 巻八』(文部省、1939年、東京書籍) 井上千圃(高太郎、1872?—1940)は、大正時代の後半から国定教科書の木版の版下を一手に引き受けており、従来との一貫性をたもつということから文部省(現在の文部科学省)活字の版下も井上に依頼するこ…

9-4『尋常小学修身書巻三』(東京書籍、1919年)

『尋常小学修身書巻三』(東京書籍、1919年) 『尋常小學修身書 巻三』は、翻刻発行兼印刷者・東京書籍株式会社、発売所・株式会社国定教科書共同販売所となっている。「修身」の教科書で、二宮金次郎、本居宣長、上杉鷹山、徳川光圀、貝原益軒らが登場してい…

9-3『国文中学読本』(吉川半七、1892年)

『国文中学読本』(吉川半七、1892年) 尋常中学校国語科教科書である『国文中学読本』は、木版印刷で四つ目綴じになっている。 発行兼印刷者の吉川半七は、現在の吉川弘文館の創業者とされている人である。1863年(文久3年)に貸本業を営んでいた近江屋嘉兵…

9-2『啓蒙手習之文』(慶応義塾、1871年)

『啓蒙手習之文』(慶応義塾、1871年) 内田嘉一(晋斎、1846—1899)は、1868年(慶応4)閏4月15日に慶応義塾に入門し、そこで福沢諭吉の信頼を得て、福沢の著書の版下を依頼されるようになった。 福沢は1871年(明治4年)の初夏には『啓蒙手習之文』(慶応…

9-1『和英通韻以呂波便覧』(巻菱湖書、土佐・海援隊、1868年)

『和英通韻以呂波便覧』(巻菱湖書、土佐・海援隊、1868年) 書方手本ではないが、幕末の三筆のひとりである巻菱湖の書いたひらがなを版下としたのが海援隊の初歩的英語教科書 『和英通韻伊呂波便覧』である。出版時に巻菱湖はすでに没しているので、すでに…

9 ひのもとのかなめ

これまで見てきた「ひのもとのめばえ(ドーンスタイル)」・「ひのもとのいぶき(オールドスタイル)」・「ひのもとのさかえ(ニュースタイル)」・「ひのもとのゆたか(モダンスタイル)」とは、いわば彫刻系統の書体だといえる。これらとは別に、書写系統…